セミナー
日本疫学会プレセミナー2026
《日本疫学会プレセミナー2026》(日本語)
【プレセミナー企画】(詳細は下記参照)
4つのセミナーを企画しました!!
① 日本人の食事摂取基準:「疫学で作り、疫学で使う」を考える (13:00-15:00)
②「ターゲット」からはじめよ
― 意味ある Target trial emulation を疫学研究で実践するために ― (13:00-15:00)
③持続可能なUHCと公平な制度設計を考える上で疫学者が知っておきたいリアルワールドデータ活用法 (15:30-17:30)
④ 交互作用(interaction)を制すものは疫学を制す! (15:30-17:30)
【開催日時】2026年1月28日(水)
①②13:00 - 15:00 ③④15:30 - 17:30
【開催形式】現地および後日オンデマンド配信(リアルタイム配信なし)
【参加費】各セミナー 一般:4,000円 学生:1,000円
【参加登録】下記、第36回日本疫学会学術総会の参加登録ページにてご登録ください。
https://joint-jea-ieawpr2026.jp/
※非会員の方もご参加いただけます。
※プレセミナーのみの参加も可能です。
※終了後一定期間オンデマンド配信をします。後日別のセミナーの視聴を希望する方は、複数のセミナーをお申込みいただけます。参加費は、それぞれ別にお支払いください。
※参加申込者には、後日学術総会事務局より参加方法をお知らせします。
※参加者は、12月以降にマイページより領収書と参加証(疫学専門家申請の際の参加回数にカウント可能)をダウンロードいただけます。
※疫学専門家申請にかかわるポイントに計上できる学術総会に付随するセミナーは、一件のみとなりますので、ご注意ください。
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①日本人の食事摂取基準:「疫学で作り、疫学で使う」を考える
(初級レベル)現地(定員 250人)+ 後日オンデマンド配信
※現地参加は、250名のみの先着申込順となります。
【企画】
佐藤 俊太朗(長崎大学病院 臨床研究センター)
【講師】
佐々木 敏(東京大学大学院 医学系研究科社会予防疫学分野・名誉教授)
松本 麻衣(医薬基盤・健康・栄養研究所 栄養疫学・政策研究センター・室長)
畑本 陽一(医薬基盤・健康・栄養研究所 栄養・代謝研究部・主任研究員)
大村 卓也(国立長寿医療研究センター ジェロサイエンス研究センター・副部長/糖尿病・内分泌内科・医長)
佐藤 俊太朗(長崎大学病院 臨床研究センター・講師)
【概要】
2024年に公開された「日本人の食事摂取基準(2025年版)」は、国民の健康維持・増進、生活習慣病予防の根幹をなす重要なガイドラインです。本セミナーは、疫学者、管理栄養士、医師など、専門職として食事摂取基準に触れる機会のある方々を対象に、その策定背景から具体的な活用法、将来の在り方までを主に栄養疫学の視点から体系的に解説することを目的とします。
食事摂取基準がどのようなエビデンスに基づいて構築されているのか、実際の研究や臨床現場でどのように応用できるのか、そしてどのような研究が求められているのかを各分野の専門家が解説します。特に、栄養疫学研究やエビデンスを利用する初心者の方々が、活用・策定等の立場に関わらず、食事摂取基準に携わっていくための第一歩となることを目指します。
【チラシ】
※準備中② 「ターゲット」からはじめよ
― 意味ある Target trial emulation を疫学研究で実践するために ―
(中・上級レベル)現地(定員 500人)+ 後日オンデマンド配信
※現地参加は、500名のみの先着申込順となります。
【企画】
竹内 由則(横浜市立大学)
【講師】
萩原 康博(東京大学大学院・助教)
上村 夕香理(国立健康危機管理研究機構・生物統計研究室長)
森 雄一郎(京都大学・リサーチフェロー)
【オーガナイザー】
竹内 由則(横浜市立大学・准教授)
篠崎 智大(東京大学大学院・准教授)
【座長】
後藤 温(横浜市立大学・主任教授)
伊藤 ゆり(大阪医科薬科大学・教授)
高橋 邦彦(東京科学大学・教授)
【概要】
ハーバード大のHernanの提案したtarget trial emulation (TTE) は、観察研究を用いて因果推論を行うスキームとして近年注目されています。TTEについては、g-methodsや3-step法などの統計的因果推論に基づく複雑な解析法が注目されがちであり、これらの手法を用いることで観察研究データからランダム化比較試験と同程度の推論が可能になると説明され、過剰な期待とともに受け止められています。
しかし、TTEの本質は、理想的なtarget trialと推定対象であるtarget effect (estimand)の明確な定義によって観察研究の質の向上を目指す研究デザインのスキーム(枠組み)であり、観察研究のエビデンスレベルをランダム化比較試験と同等とすることが目的ではありません。先述のような複雑な解析法はtarget effectを推定するための手法の一つに過ぎません。また、TTEを用いたとしても、未測定交絡等の観察研究に本質的な限界から逃れることはできません。一方で、TTEスキームにおけるtarget effectの明確な定義は、遡及的に研究仮説の明確化を促すため、target trialの設定が適さない疫学研究の文脈でも有用と考えられます。このようなTTEの本質や限界を整理した文献は現状ほとんど存在しないのが現状です。
本セミナーでは、観察研究において因果推論を行うための課題やTTE提案の背景、因果推論におけるレジメの考え方、時間依存性治療・交絡、3-step法などのTTEでよく用いられる研究デザインや統計解析法の紹介、実例を用いたtarget trialやtarget effectの定義、推定法、結果の解釈や限界などを紹介することで、TTEスキームの本質や具体的な実装方法の解説を試みます。実際の疫学研究を想定したデータに対してこれらの手法を適用する解析コードを配布する。
【チラシ】
※準備中③ 持続可能なUHCと公平な制度設計を考える上で疫学者が知っておきたいリアルワールドデータ活用法
(初級レベル)現地(定員 500人)+ 後日オンデマンド配信
※現地参加は、500名のみの先着申込順となります。
【企画】
伊藤 ゆり(大阪医科薬科大学)
【講師】
清水 沙友里(横浜市立大学大学院データサイエンス研究科ヘルスデータサイエンス専攻/ 医学部臨床疫学・臨床薬理学教室・講師)
五十嵐 中(東京大学大学院薬学系研究科医療政策・公衆衛生学・特任准教授)
宮脇 敦士(筑波大学医学医療系 社会医学研究グループ 公共健康政策研究室・准教授) 他2名
【概要】
本セミナーは、日本疫学会員および関連学会の研究者や患者・市民の方と課題共有するために必要なデータ分析を進める上で、現状の日本で活用可能な「リアルワールドデータ」をどのように活用するのか。その活用法などを紹介する。
【チラシ】
※準備中
④交互作用(interaction)を制すものは疫学を制す!
(中・上級レベル)現地(定員 250人)+ 後日オンデマンド配信
※現地参加は、250名のみの先着申込順となります。【企画】
岩上 将夫(筑波大学)
【講師】
岩上 将夫(筑波大学・教授)
小柳 友理子(愛知県がんセンター・ユニット長)
井上 浩輔(京都大学・教授)
【オーガナイザー】
岩上 将夫(筑波大学・教授)
【座長】
川崎 良(大阪大学・教授)
【概要】
「前置詞を制すものは英語を制す」という格言がありますが、私たち講師陣は「交互作用(interaction)を制すものは疫学を制す」と言っても過言ではないくらい、交互作用および異質性(heterogeneity)の理解は、疫学者にとって最も重要なことの1つであると思っています。本セミナーでは、まず初学者および中・上級者の復習向けにModern Epidemiology第4版(第26章交互作用の分析)等の基本事項を概説した後、その応用として遺伝環境交互作用(gene-environment interaction)および遺伝遺伝交互作用(gene-gene interaction)について実例の紹介を行い、最後に、最近のホットトピックである異質性の話題につなげます。初学者の方も積極的に御参加いただけましたら幸いです。
[講義の予定]
(1) 交互作用の基本(岩上)
(2) 遺伝環境交互作用および遺伝遺伝交互作用の実例(小柳)
(3) 交互作用から異質性、そして個別化予防・個別化医療へ(井上)
【チラシ】

