去る1月25,26日に福岡で第13回日本疫学会学術総会が開かれた折,日本疫学会ニュースレターの中堅欄の原稿を書くように,児玉和紀先生と藤原佐枝子先生に頼まれた。卒後23年,近畿大学の教授になってからでも6年が終わろうとしている。確かに中堅だが,それに見合う仕事をしてきたのだろうかとの不安もある。定年まで疫学を続けるとすると,折り返し点を少しすぎたところだ。ま,ここらで今までの仕事を振り返り,これからの身の振り方を考えるのも悪くはないと,お引き受けした。
ところが,なかなか書く時間がとれず,ここスイスのダボスで書き始めている。ダボスにはThe Second International Workshop on Genetics of Bone Metabolism and Diseaseでやってきた。標高1600m,パウダースノーで有名なスイスでも有数のスキーリゾートである。スキーの板やスノーボードを抱えていない人間は珍しい。学会は昼に4時間の休憩をとる。長い昼休みは言わずと知れたスキー休みだ。実際,スキー板持参,スキーウェア姿での学会参加者が目立つ。会議場のCongress centerの玄関にはスキー立てが据え付けてあるのがここらしい。幸い(残念ながら?),僕はスキーをしないので(福井に10年もいたのに!),原稿書きの時間がとれたわけだ。