WHO Monica Project と Japan Monica国立保健医療研究院疫学部特別研究員 籏野 脩一
プロフィール |
リスクファクター及びIHD発生,死亡率の大きさではなく,変動に注目したことは,新しい調査対象の設定で野心的であった。しかしこのことは,大雑把に言えば変化の幅が1割であれば,元の10倍のサンプル数が要求されることになる。そして状況が類似していれば,相違の発見はさらに困難になり,高い精度での測定が求められる。医療,保健の到達度,普及度の相違が大きい国を選べば,量の相違は得られるが,測定の質の相違が混入して,相違の理由の説明が難しくなる。WHO Monica研究は出発点からこの宿命を担っていた。 |