情報バイアス
曝露やアウトカムを測定する際、情報の取り違いや測定方法が不十分であるために一方向に偏って測定結果がでてしまうことを情報バイアスという。
情報バイアスには、様々な種類がある。妊娠中の薬剤Aの投与と子供のアレルギーBの関連を例にそのいくつかを説明する。
思い出しバイアス
過去の事象に対する思い出しやすさの違いにより生じる。アレルギーBをもつ子供をもつ母親の方が、過去の服薬歴(妊娠中薬剤Aを飲んだか否か)に対する記憶が鮮明であることが予測され、Aの投与割合が異なる結果となる。
質問者バイアス
質問者が行う情報の引き出し方によって生じる。面接によって妊娠中の薬剤Aの服薬の有無を研究参加者に尋ねる場合、質問者がAについて思い出すよう何度も繰り返し尋ねたり、Aを服用した(または服用しなかった)ように回答を誘導したりすることで、Aの服薬割合が事実と異なる結果となる。