介入研究

分析疫学によって疾病との因果関係の推理がなされた要因(危険因子/予防因子)について、これを慎重に除去/適用するなどの介入をして集団を一定期間観察し、疾病の増減を実験的に確かめる研究方法である。要因に対する介入(予防プログラムや治療法)が、疾病の予防や予後改善に有効であるか否かを確認する。分析疫学では研究者は対象者を観察するだけであるが、介入研究では研究者自身が積極的に介入を行う。
たとえば、高コレステロール血症が冠動脈性心疾患の危険因子であることが明らかになった場合、血中の総コレステロールを下げるための食事指導(介入)をすることによって、冠動脈性心疾患の罹患率が低下するかを確認する必要がある。罹患率が低下した場合、食事指導(介入)が、冠動脈性心疾患の予防に有効であると考えられる。

 

「横山徹爾:はじめて学ぶやさしい疫学(日本疫学会監修), 改訂第2版, p71-80, 2010, 南江堂」より許諾を得て抜粋し転載.

トップ・目次に戻る