記述疫学
人間集団における疾病の疫学特性(発症頻度、分布、関連情報)を人、場所、時間別に詳しく正確に観察し、記述する研究である。研究結果に基づき、発生要因の仮説設定が行われる。
1. 人(だれ)
- 項目例)
- 性、年齢、人種、遺伝、家族歴など
- 調査例)
- 人口規模別乳がん年齢調整死亡率
図1
2. 場所(どこで)
- 項目例)
- 国際比較、国内では地方別、県別市町村別、南北差、都市・農村差
- 調査例)
- OECD諸国における脳血管疾患死亡率の国別比較
図2
3. 時(いつ)
- 項目例)
- 年次変化、趨勢(長期)変化、周期変動、季節変動
- 調査例)
- 結腸がん死亡率の年次推移
図3
「阪本尚正・岡本和士:はじめて学ぶやさしい疫学(日本疫学会監修), 改訂第2版, p41-48, 2010, 南江堂」より許諾を得て抜粋し転載.