2015年度第1回日本疫学会理事会 議事録
日時 2015年(平成27年)1月21日(水)18:00-20:00
場所 愛知県産業労働センター(ウインクあいち)第6会場(Room1008)
〒450-0002愛知県名古屋市中村区名駅4丁目4-38
TEL 052-571-6131 (代表)
出席者 (順不同、敬称略):磯博康、萱場一則、中村好一、山縣然太朗、川上憲人、津金昌一郎、橋本修二、浜島信之、祖父江友孝、黒沢洋一、田中恵太郎、曽根博仁、玉腰暁子、新田裕史、三浦克之、郡山千早、溝上哲也
委任状出席者:秋葉澄伯、辻一郎、安村誠司、山口直人、中山健夫
オブザーバー:西信雄、田中英夫
JE編集委員会事務局:橋本勝美、高橋信子
学会事務局:今野弘規、西野雅子

理事会に先立ち、磯理事長より、委任状提出者を含めて理事・監事全員の出席により理事会が成立していることが確認された。


<協議事項>
1.2014年度第3回日本疫学会理事会議事録(案)について今野事務局長より報告があり、承認された。
2.2014年度事業報告(案)について今野事務局長より報告があり、承認された。
3.2014年度決算報告について今野事務局長より報告があった。事業活動収入は決算額で合計23,687,372円で予算額を4,392,372円上回った。その主な理由はJE投稿数増加による会誌発行事業収入の増加や科研費補助金330万円の助成があったことによる。事業活動支出は決算額で合計23,243,640円で予算額を1,883,640円上回った。その主な理由は国際情報発信強化のための科研費獲得により、JE掲載論文のPMC登載用データの作成・アップロードに113万円、ノベルティ・広告作成に約32万円を支出したことによる。事業活動収支差額は443,732円の黒字となった。監査報告について郡山監事より報告があり、承認された。
4.2015年度事業計画(案)について今野事務局長より報告があり、承認された。
5.日本疫学会一般社団法人化(案)について
法人化準備委員会の祖父江委員長より、代議員、理事、理事長の選び方や今後のスケジュールについて報告があった。新しい定款(案)、細則(案)、理事長の選出に関する申し合わせ事項(案)、代議員選挙に関する内規(案)について紹介があり、承認された。
6.2015年度予算(案)について今野事務局長より報告があり、承認された。会員数を約1,680人として、会費収入1,430万円が見込まれ、事業収入、国際化基金からの組み入れ、2014年度科研費の残額等と合わせて、収入合計を22,285,561円として計上した。支出の部については、事業費として、会誌発行費4,190,000円、JE編集委員会費として11,580,000円、総会補助費150万円、疫学の未来を語る若手の集いに10万円を計上した。賛助会費では、日本医学会年会費16万円、全国公衆衛生関連学協会連絡協議会に2万円を計上した。委員会活動では、海外からの学術総会参加者に対するトラベルグラントとして70万円、疫学サマーセミナー補助費15万円、ニュースレター作成費20万円、奨励賞・功労賞5万円、委員会開催費等15万円を計上した。理事会、評議員会では、会議費7万円、交通費40万円を計上した。学会事務局では、人件費335万円、業務委託費52万円、会計監査費22万円、その他事務費を計上し、支出合計24,860,000円が見込まれ、2,574,439円の赤字となる。その主な理由として、会費1か月分の収入不足約130万円に加え、法人化に伴う選挙費支出約52万円、事務局作業増加のための支出約35万円、および会誌への投稿数増加によるJE編集委員会関連の支出約40万円の増加が挙げられる。
7.評議員の推薦
新規評議員として、伊藤ゆり(大阪府立成人病センターがん予防情報センター疫学予防課)、佐伯圭吾(奈良県立医科大学地域健康医学教室)、須賀万智(東京慈恵会医科大学環境保健医学講座)、中村幸志(金沢医科大学医学部公衆衛生学講座)、早川岳人(福島県立医科大学衛生学・予防医学講座)(順不同、敬称略)の5名が承認された。
8.J-MICC研究モニタリング委員の推薦について、J-MICC研究主任研究者の田中英夫先生から報告があり、承認された。疫学会の理事会の承認を得るという規約で、非会員でも疫学会で承認されれば推薦出来ることになっており、今回が非会員について初めての承認となった。
9.その他
・休会の規定について(海外留学、長期病気療養、産休・育児休業等の場合) 臨床系では専門医制度との関連で設けている学会がある。会員の目減り防止の効果がある。休会の規定を作ることで承認された。今後細則(案)を作成する。
・International Joint Policy Committee of the Societies of Epidemiology (IJPC-SE) へAssociate Memberとしての参加について
IJPC-SE委員長加盟の誘いがあり、国際交流委員会で検討した結果、加盟について特に異議はなかった。先ずはAssociate Memberとして参加することで承認された。担当者等、対応については国際交流委員会で議論する。

<報告事項>
1.学会事務局からの報告
今野事務局長より、定年となる評議員として、秋葉澄伯(鹿児島大学医歯学総合研究科疫学・予防医学)、岸本拓治(YMCA米子医療福祉専門学校)、清原裕(九州大学大学院医学研究院環境医学分野)、成瀬優知(富山大学大学院医学薬学研究部人間科学)、森満(札幌医科大学 医学部公衆衛生学講座)(五十音順、敬称略)について報告があった。また、名誉会員には、徳留信寛、簑輪眞澄(五十音順、敬称略)が推薦されたとの報告があった。さらに、学会事務局活動の報告および庶務報告が行われた。
2.各委員会等報告
1)学術委員会
萱場委員長より、今年8月30に開催された日本疫学会サマーセミナー2014の概要、2015年1月22日開催予定の学術総会学術委員会シンポジウムの概要の報告があった。4月26日に日本循環器学会で日本疫学会ジョイントシンポジウムを行う予定である。

2)広報委員会
津金委員長より、ニュースレター44号の発行など、進捗状況についての報告があった。中山委員より、疫学の用語解説をホームページに載せる計画および若手からのスライドをコンテスト形式で募集する計画について報告があった。パブコメについて、広報委員会、各委員会や理事から情報を事務局に積極的に送り、早目に会員に周知できるようにする。

3)疫学専門家養成検討委員会
田中委員長より、疫学専門家認定制度の導入について、レベルを2つ設定し、認定作業を出来るだけ簡略化する方針であることについて報告があった。呼称と資格要件について議論があり、専門家については、学位は社会医学系に限らず内容が疫学研究であればよいのではないか、疫学研究を企画・立案出来る力があるか、といった意見が出された。指導者については、選挙で決まる代議員の回数は含めない方がよい、疫学研究の代表者の回数や代表で獲得した研究費の回数を入れてはどうか、疫学をしっかり教えられて、専門家を養成出来る人で、実際に疫学研究を行っている人として原著論文10篇は妥当、といった意見が出された。呼称について、先ずは専門家と指導者の定義が必要である。専門家は5年間のポイント制として、筆記試験は課さないことで了承された。面接試験については要検討。

4)国際交流委員会
浜島委員長より、本学術総会中に開催する第8回日韓疫学セミナー、日韓ビジネスミーティングと、IJPC-SE Associate memberについて報告があった。

5)国際疫学会準備委員会
中村委員長より、組織委員会開催、IEA理事会の要請により開催日を6月25~27日から2017年8月19~22日に変更となったことが報告された。寄付の趣意書、シンポジウム、セミナー等の趣意書作成への協力が呼びかけられた。

6)統計利用促進委員会
山縣委員長より、医療科学・疫学データアーカイブ構築について、契約書が完成したので、理事長確認・署名の後、先方に送付する予定であることが報告された。研究計画を策定中。

7)倫理問題検討委員会
倫理問題検討委員会の玉腰委員より、日本疫学会におけるCOI指針・細則の策定が終わり、HPに掲載されたこと、今学会からCOIを表示することになったこと、明後日の朝、社会医学系の学会とCOIに関する会合を予定していることについて報告があった。

8)COI委員会
COI委員会の玉腰委員長より、本日セミナーでCOIに関する研修を行ったことが報告された。

9)選挙規定検討委員会
内規を作成、提案したこと、理事長候補が指名理事を指名することが報告された。運用について選挙管理委員長は注意する。

10)疫学研究支援委員会
橋本委員長より、前回の理事会以降、支援の実績は無いこと、他学会で制度のPRを引き続き行っていることが報告された。

11)Journal of Epidemiology 編集委員会
磯理事長より、以下の報告があった。IFの上昇が大きな要因で、昨年より投稿数が大幅に増加したこと、その分JE編集委員の負担も大きくなったこと、2013年に投稿数が減少したOriginal Articleが2014年には再び増加したこと、Review論文、Profile論文の投稿が安定してあることが報告された。JEの掲載数とIFとの関連が紹介され、発行数を急激に増やすとIFが減る傾向があるので、採択率を少し絞り込み、質の高い論文を増やす方向で検討することが報告された。2013年にやや減少していた日本からの投稿が、2014年には再び増加に転じたこと、USからの投稿数が増えたこと、今年の掲載数80論文中既に62論文の掲載が決定していること、Editorialを各号ごとに出すことについて検討が必要であること、新国際編集委員の条件について議論中であることについて報告があった。トムソンが行っているAuthorへのサービスについて提案があったが、費用が現在の倍くらいかかるので、今後の検討とした。
3.第26回日本疫学会学術総会準備状況
黒沢次期学会長より、スケジュール案について報告があった。評議員会は社員総会となる。トラベルグラントの企画をぜひ盛り込んでほしいとの要望があった。法人化後は会計システム入力による監査も必要となる。
4.第25回日本疫学会学術総会の報告と案内
浜島学会長より、一般演題が、262演題あったことが報告された。
5.第27回日本疫学会学術総会の準備状況
山縣次々期学会長より、2017年1月25~27日(水、木、金)で会場を予約した報告があった。
6.GMRC制度委員会報告
玉腰委員より、制度委員会のメンバー、単位の更新、アドバンストセミナー、疫学会での単位認定、第3回セミナー、テキストについての報告があった。

    会の終わりに、定年となる秋葉理事からのメッセージとお礼が磯理事長により代読された。

以上
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