2010年度第3回日本疫学会理事会 議事録
日時 2010年(平成22年)10月29日(金)17:00-19:30
場所 財団法人がん研究振興財団2階 第二研究討議室
出席者 (順不同、敬称略):秋葉澄伯、深尾彰、中村好一、山縣然太朗、三浦宜彦、祖父江友孝、津金昌一郎、丸井英二、浜島信之、橋本修二、磯博康、中山健夫、黒沢洋一、森満、新田裕史、田中英夫、永田知里、北村明彦、西信雄、溝上哲也、山口直人
辻一郎*、田中恵太郎*、
*委任出席者

理事会に先立ち、秋葉理事長より、委任状提出者を含めて理事の過半数の出席により理事会が成立していることが確認された。


<協議事項>
1.2010年度第2回日本疫学会理事会議事録(案)が報告され、承認された。
2.名誉会員、功労賞、奨励賞の推薦について
1)名誉会員について、三浦名誉会員推薦担当理事の長より以下の3名の報告があり、承認された(五十音順、敬称略)。
上畑 銕之丞、田中 平三、渡辺 昌
2)功労賞推薦について、以下の通り三浦功労賞受賞者推薦担当理事の長より報告があった(敬称略)。
三浦 宣彦(埼玉県立大学保健医療福祉学部・教授)
3)奨励賞推薦について、以下の通り津金委員より報告され、承認された(五十音順、敬称略)。今回は6名の推薦の中から上位2名を選出した。
小嶋 雅代(名古屋市立大学大学院医学研究科・講師)
近藤 尚己(山梨大学大学院医学工学総合研究部・講師)
3.評議員の推薦について、以下の通り事務局より報告され、承認された(五十音順、敬称略)
近藤 尚己(山梨大学大学院医学工学総合研究部・講師)
田中 純子(広島大学大学院医歯薬学総合研究科・教授)
4.疫学研究に関する倫理指針(文部科学省・厚生労働省)には、「研究責任者は研究期間が数年にわたる場合には、研究期間の長を通じ研究実施状況報告書を倫理審査委員会に提出しなければならない」とあるが、本学会の倫理審査委員会においては報告書提出について具体的な手順を定めていないため、倫理問題検討委員会において今後の対応を検討することとなった。
5.理事長から、学術総会の会期中に開催される疫学セミナーに加えて、夏頃など別の時期に疫学セミナーを開催する件についての提案および経過の説明がなされ、疫学セミナーに関するWG(中山理事担当)より下記の説明がなされた。
1)学術総会の会期中に開催される疫学セミナーは学術委員会と連携し、学会長と相談して決定する。
2)夏に開催する疫学セミナーは、基本的には学術総会時のセミナーとは別のテーマとし、全体を通して計画的にテーマを設ける。
3)来年度の夏の疫学セミナーは、関東圏において「論文の査読について、JEで使用しているオンライン査読システム(MC)の使い方」のテーマで検討中である。
6.黒沢理事より公衆衛生学会など、他の学会の認定制度に関する目的や認定方法などが紹介された後、疫学会として疫学専門家の認定制度を設ける際の目的や資格要件、認定方法、メリット・デメリットなどについて意見が交わされた。公衆衛生学会など関連学会の情報も収集しつつ、今後も引き続き審議することとなった。
7.津金広報委員会委員長より広報委員会の細則案について説明がなされ、ニュース・レターの発行や学会ホームページの掲載、学会声明などに関する広報委員会の役割について意見が交わされた。なお、ニュース・レターの発行を広報委員会の活動の一つとする場合には、会則の変更が必要であることが確認された。次回の理事会にて、今回の議論を踏まえた修正案を審議することとなった。
8.事務局より2010年6-7月に行った“JEの冊子媒体に関するアンケート調査結果”の説明および、印刷媒体の配布を継続した場合と廃止した場合の来年度の予算額について説明があった。それらの結果を踏まえ、理事長より以下の提案がなされた。1)2011年度以降からJE印刷媒体の会員への無償配布を廃止する、2)JE印刷媒体を希望する会員へは有償配布とする、3)2011年度の会費の変更は行わない、4)今後はJEが発行された時点で会員へはメール等で連絡するので、各自でJ-STAGEで公開されているJE掲載論文にアクセスしてもらう、5)JE supplementについては著者が希望すれば印刷・郵送する。意見が交わされた後、承認された。尚、冊子を希望される名誉会員については、印刷媒体を無償で配布することとした。
9.来年度の予算案について事務局より説明がなされ、国際交流委員会の予算額について修正が必要との指摘があり、次回の理事会にて修正案を提出することとした。
10.祖父江JE編集委員長より、次期編集委員について説明があり、今までの編集委員24名の中ですでに6年間務めた委員8名と、中村好一・橋本修二顧問編集委員は今期をもって任期が終了すること、現編集委員との専門性のバランスを考慮した上で新たに13名の委員を推薦したいとの報告があった。提出された資料をもとに意見が交わされたが、MLで引き続き審議することとなった。次期編集委員長に磯 博康編集委員が指名され、承認された。
11.第23回日本疫学会学術総会会長に磯 博康理事が推薦され、承認された。

<報告事項>
1.庶務報告
1)1会員数(2010年10月25日現在)
名誉会員:25名、評議員:197名、普通会員:1,304名(合計:1,526名)
2)年会費納入状況(2010年10月25日現在)
2010年度会費の納入義務のある会員:1,501名
2010年度までの会費納入完了者:1,229名(80.5%)
2年以上の滞納者:47名(3.1%)
2009年度末に2年間会費滞納している者が38名であり、2010年7月16日をもって自動退会扱いとした。
3)2010年度のIEAへのJoint Member登録は17名であり、8月にIEA事務局へ連絡した。
2011年度の登録募集は、1-2月頃に会費納入の依頼時に案内予定である。
4)以下の日本疫学会後援名義使用申請があり、使用を了承した。
パンデミックインフルエンザ国際フォーラム(中国CDC)
第23回日本循環器病予防セミナー(日本循環器管理研究協議会)
第6回長寿医療研究センター国際シンポジウム(国立長寿医療センター)
第4回保健指導レベルアップセミナー((社)日本循環器管理研究協議会)
第1回EBM-TOT(Training of Trainers)開催(福島県立医科大学医学部公衆衛生学)
5)日本疫学会ホームページの移行について
現在、国立情報学研究所の「ホームページ構築・提供支援」事業によって、同研究所からサーバーを無償で提供して頂いているが、H24年3月末をもって、本事業が終了するため、民間等のサービスへの移行を検討する必要性があること、それに伴いサーバー使用料が発生することが報告された。移行先は事務局が検討中である。
6)各種アンケートの依頼があり、担当理事等と相談した上で回答を提出した。
*JST科学技術情報発信・流通総合システム満足度及びニーズ調査(JST)
*学術誌に関するアンケート(日本学術会議、学術誌問題検討委員会)
*ホームページ限定的著作物掲載に関するアンケート(学術著作権協会)
*女性会員の分布に関するアンケート(世界女医会)
*アジア諸国学会との国際交流に関するアンケート(日本医療機器産業連合会)
7)若手の会規約については、前回、理事会でのご指摘を受けて修正を依頼した。
8)理事MLで検討中であった学会からの意見表明について、理事長から下記の通り報告があった。
*科学・技術重要施策アクションプラン「ゲノムコホート研究と医療情報の統合による予防法の開発」については、関連する他の学会との合同声明を表明する方が良いとの意見もあり、まだその内容を調整中である。2010年11月24日に国内の主なコホートのシンポジウムが開催される予定である。
*「元気な日本復活特別枠」・・・エコチル調査に関するパブリックコメントを理事長名で提出した。
2.各委員会報告
1)中村国際交流委員長より、2017年のIEA開催国を日本に誘致する準備状況について報告があった。
2)ニュース・レター第36号(2011年4月発行)の編集委員長は黒沢理事が担当し、第35号から非会員のみに謝礼をすることとなったことが報告された。
3)祖父江JE 編集委員長より投稿・査読状況および別刷り・掲載料徴収状況について説明があり、掲載料徴収などにより若干の収益があったことが報告された。下記の2点の審議事項については、時間の都合上、次回以降の継続審議となった
・ Supplement publish policyについて
・ Manuscript Central上に論文accept後の著者との連絡内容を残すことについて
4)中山理事より、全国公衆衛生関連学協会連絡協議会主催の学術フォーラムが日本公衆衛生学会会期中に開催され、成功裏に終えたことが報告された。
5)中村理事より、日本医学会の公衆衛生関連学会が中心となってJAPAN CDC設立に関する要望書を準備中であったが、その後の進展が見られないことが報告された。
6)疫学研究の倫理審査申請が1件提出されたが、共同研究者の施設での審査も可能であるとのことで、取り下げとなったことが報告された。
3.森学術総会会長より、第21回日本疫学会学術総会準備状況について説明があり、抄録の期限を11月5日まで延長したとの報告があった。
4.第22回日本疫学会学術総会準備状況について、山口学術総会会長より、下記の予定で行うことが報告された。
日程: 2012年1月27日(金)~28日(土)
会場: 学術総合センター(東京都千代田区)
1)学術総会のHPについては、引き続き次の学会でも使用が可能なように、日本疫学会のHP内に作成する予定である。
2)抄録集(冊子)については、事前登録者のみに郵送することとし、非参加者についてはHPで抄録が閲覧可能にする予定である。
3)これまでは市民公開講座は最終日に行われることが多かったが、会員にも参加可能な日程に調整する予定である。
5.その他
*理事長より、田中平三先生と廣畑富雄先生が日本疫学会20周年記念講演でご講演する内容をまとめて頂き、JEに掲載する方向で検討したいとの提案があった。
*今後、事務局で保管するJEの冊数については毎号3部とすることとした。
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